2017年8月21日月曜日

はり新の観光案内(高天彦神社@葛城古道)

●奈良県御所(ごせ)市にある高天彦神社に行ってきました。古事記の中で神々が住まう天上界「高天原」のモデルとも言われる地で、最高神 高皇産霊神(タカミムスヒノミコト)を祀る素晴らしい古社です。

金剛山登山道から見た高天彦神社への参道です。
杉並木の向こうに社殿が見えます。参道の奥に社殿、そしてさらに奥には御神体山である白雲嶽がそびえ、その周囲は神さびた厳かな空気を醸しています。


●難しい説明は後にして・・。
 こちらは真夏に参拝するには最適な神社だと思います。奈良盆地に対して2~3℃ほど気温が低いうえに山から吹く風が気持ち良く、清々しい境内でした。

 高天彦神社はパワースポットとして話題に上ることが多いようですが、私が訪れた時は登山者が多く、どちらかというとパワースポットハンターが集う神社というより山中の安全を請け負う登山者のための神社という印象でした。境内の東屋ではご老人がお一人、読書を楽しまれていました。山を少し下ったところに住んいらっしゃるが、真夏の昼は神社に涼みに来ることが多いとか。神社のこと、山のこと、周辺のお寺についてお話ししてただきました。
 
 こちらは交通の便がよいとは言い難い立地にあるのですが、それ故に自然が残っていてます。桜井の大神神社と同じく御山をご神体とする原始信仰の形を取りますが、人の手が入ってない部分が多いためより神々しい雰囲気が漂います。

 私にはパワースポットの感覚はよく解りませんが、この神々しく清々しい気持ちがそれかもしれませんね。秋には臨時バスが出て参詣も容易になるそうですが、小さくても神々しい雰囲気で観光客の少ない神社がお好みなら真夏に参拝されることをお勧めします。境内でゆっくりと考え事をするのにも良いと思いますよ。

 なお、こちらには神職の方は常駐されていませんので、御朱印は近くの高鴨神社で頂くこととなります。

●御所市と高天彦神社について調べてみました。

 御所市は奈良盆地西南部にあり、金剛山・葛城山から平地に繫がる緑豊かなところです。ここには5世紀頃、大王家(のちの天皇家)と両頭で大和政権を担っていた葛城氏の本拠地があり、山の麓は神々を祀る聖地であったと考えられています。

 金剛山の中腹にある高原台地は古くから高天と呼ばれ、これが「高天原」の伝承地ともいわれます。古事記で神様たちが住まう天上界とされる場所ですね。この高天に於いて神々の祖神とされる三神の一柱 高皇産霊神を祀るのが高天彦神社で、金剛山系の白雲嶽をご神体としています。

 高皇産霊神は古代豪族 葛城氏の最高神で、天孫降臨の号令を出し、天照大神とともに高天原における最高意志を示す神として語られています。


少しアップにしてみました。ご神体は
社殿背後にそびえる神体山(白雲嶽)ですが、
近すぎてこの辺りからよくわかりません。



重厚感のある狛犬が神域を守っていました

狛犬の苔が周囲の自然と調和しています



手水舎では山からの湧き水を蛇口から放出されていました。凄い勢いですよ!少しでも新しい水が欲しくて蛇口に柄杓を出したら、跳ね返りで不覚にもビショ濡れになってしまいました。素直に溜め水を頂きました。


 境内で読書を楽しんでいらっしゃったご老人に橋本院へ行くことを進められたので、高天彦神社を出て教えられた方向に歩きました。集落を抜けて暫く進むと見晴らしの良い台地に出ました。
橋本院に向かう途中でみた風景。高天彦神社で気持ちよく涼んですっかり忘れていましたが、"史跡 高天原"も御所に来た目的のひとつでした。奥に繁る木々の向こうに奈良盆地を見下ろせるはずです。この辺りが"高天原"でしょうか。

振り返ると金剛山







もう少し歩くと駐車場の角に"史跡 高天原"と
書かれた石碑がありました
足元には案内版。やはりこの辺りが
高天原のようです。

案内版から推察すると、この辺りが高天原の北端のようです。この茂みの向こう側が急傾斜になって奈良盆地に繫がります。この台地から奈良盆地に瓊瓊杵尊
(ニニギノミコト)が降り立つと"天孫降臨"ですね。



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