2017年9月23日土曜日

はり新の観光案内(葛城一言主神社@御所市)

●「一言の願いであれば何事でも聞きとどけてくれる」
そんなありがたい神様といえば、全国にある一言主神社。
その一言主神社の総本社が葛城山の麓にあります。


●葛城一言主神社は先日ご紹介した「高鴨神社」「高天彦神社」の少し北側、葛城山の麓にあります。

 古事記によると第21代雄略天皇が葛城山で狩りを楽しんでいたとき、天皇一行と同じ格好の一行を見つけたので名を問うと「吾は悪事も一言、善事も一言、言い離つ神、葛城の一言主の大神なり」と答えられたそうです。その後、日本書紀、続日本書紀、日本霊異記にも登場するこちらの神様は地元では「いちごんさん」と呼び親しまれ、一言の願いであれば何事でも聞きとどけてくれる神として信仰されています。

 「願いを一言で」と言われると簡単そうで難しいですね。私は何かとダラダラと話が長くなるタイプですから(笑)何事も端的に一言で表現できる人に憧れます。

 色々調べてみると、一言主の「一」とはゼロから新たのものを産み出す様とも言える事から、一言主の神は創造を司る神とも考えられるそうです。また、悪運をゼロにリセットして再スタートを切るきっかけを与えて頂ける神とも言えるかもしれません。

 当店に御所市出身のスタッフがいるので話を聞くと、子供の頃は年に一度「いちごんさん」にお詣りしていたそうです。お詣りする日、家を出たら神様の前に立つまで一言も喋ってはいけません。神様の前で出たら一息で願いを言わなければならないそうです。礼儀を失するととても怖い神様だけど、切なる願いは必ず聞きとどけてくれる神様として信仰されているようです。

 修験道の開祖・役小角の伝説に登場する時の一言主の神は役小角の呪術で縛られるとか、朝廷に役小角の所業を密告するとか少し人間臭さのある印象でしたが、実際に神社に参拝してみるとお百度参りをされている方がいらっしゃったり、真剣な表情で手を合わせる御夫婦がいらっしゃったりと地元では本当に信仰の厚い神社だと判りました。

 なお、葛城一言主神社へは県道30号から側道に入りますが、地図では判りにくいので注意しましょう。(小さいですが案内版も出ています)
 葛城一言主神社の鳥居。この右側に駐車場があり、15台ほど駐車可。駐車場横ではお爺さんが手作り野菜を棚に並べて売っていた。さて「一言の願い事」と改めて考えると意外と難しいと気付く。鳥居から神殿までは階段を登って約150mの距離、願い事を一言にまとめるため、ぶつぶつ呟きながらゆっくり歩きました。
鳥居横には土蜘蛛塚がありました
土蜘蛛とは大和王権に恭順しなかった古代豪族の総称
神武天皇の土蜘蛛征伐伝承に基づく土蜘蛛塚です
この辺りには土蜘蛛に関する碑が多い
誰が置いたのか、塚には小さなタヌキ
石段を登ると拝殿があります。石段の途中で小さな蛇を見かけました。神社で蛇を見るとは幸運です!
境内はさほど広くありませんが、拝殿は立派な建物でした。お百度参りでしょうか、サラリーマン風の中年男性が大粒の汗を流しながら何度も石段を往復している姿が印象的でした。

拝殿前には樹齢1200年と言われるの乳銀杏の樹があります
この他、境内には樹齢650年の無患子(ムクロジ)の樹も静かに佇んでいます
一時期、元気のなくなってきた銀杏の樹ですが
この数年は少し持ち直したそうです
境内にある御稲荷さんも一言稲荷神社
一言稲荷神社の横には、神功皇后社、天満神社、
八幡神社、市杵島神社


 












2 件のコメント:

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    1. 匿名さま、コメントありがとうございます。いろんな角度から奈良の歴史につて学んでいきたいと考えておりますので、参考にさせて頂きます。

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