2019年2月27日水曜日

はり新の観光案内(東大寺二月堂から見える夕陽)

●もうすぐ東大寺修二会の本行が二月堂で始まります。二月堂の内部は修二会に特化した構造で、外側は(清水寺や長谷寺など観音を本尊とする寺院によくみられる様に)傾斜地にせり出すような建てられ方をしています。

 この二月堂西側、傾斜地の先は奈良盆地から生駒、葛城金剛山にかけて広く視界が開けていて、奈良では有名な夕陽スポットです。本行が始まると夕陽を眺めることができないので、カメラを持って二月堂まで行ってきました。
この時期、午後6時前に生駒山の南側に太陽は沈みます。
さて「お水取り」と呼ばれる東大寺の修二会。午後7時頃、御堂に登るお松明が主役と思われる方が多いのですが、修二会の本意は十一面悔過法による国家安寧を願うこと。


『お水取り』の内容については様々な本やサイトで解説されています。『修二会が始められた古代、世の天変地異は人間の悪しき行いに対する天罰と考えられていたので、選ばれた僧侶(練行衆)が荒行を通して十一面観音に許しを請うことにより世の人々を救うことができる、修二会はそのための国家行事』・・・・私なりの解釈です。

お松明は練行衆が二月堂に上がるための道灯りです。大切な事は、その二月堂内で執り行われる『十一面悔過法』、それは古代の様式に則り執り進められます。そのため、二月堂の堂中は言葉では言い表せない不思議で神秘的な空気に包まれます。お松明が終わった後、二月堂の"局"といわれる場所で聴聞することが可能です。

生駒山の向こう側に太陽が沈みました
薄っすら見えるのが大仏殿の大屋根



普段の二月堂は静かでとても良い所です

もうすぐ修二会の本行が始まるとは思えないほどの静けさ

昼間は春のように暖かいのですが、日が沈むと冷えてきます。少し寒くなってきたので奈良町に帰ることにします


帰りに立ち寄った興福寺南円堂もとても綺麗でした