●日本の古代チーズとも呼ばれる「蘇」の作り方を動画にしております。
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7世紀、日本史に登場した「蘇」は滋養強壮などの”薬”として渡来人が持ち込んだものと考えられ、限られた貴族のみが口にすることを許されました。朝廷から蘇の献上を促す「貢蘇の令」が全国に向けて発せられ、常陸国から蘇が納められた記録(木簡)が平城京跡から見つかりました。畿内からは比較的水分を残した「生蘇」、遠方からは水分の少ない「精蘇」が収められたようです。当店でかみつみち弁当に添えております蘇が「生蘇」に近いものと考えております。
蘇の作り方は牛乳を約10倍まで濃縮するだけです。奈良時代は素焼きの土器で原乳を煮詰めるわけですから、焦げ付きなどのロスが多かったと思われます。焦げを含んだ粗悪な蘇に対する注意喚起が朝廷から発せられたこともあるようです。
北欧には山羊の乳を煮詰めた「イエトオスト」チーズがあり、蘇に近い食べ物と思われます。モンゴル地方にも蘇に近い食物があるようです。これらの食品がどのように作られるのか、時間を見つけて調べてみたいと思います。遠く離れた地方に共通の食文化があるのは面白いですね。
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