2016年4月13日水曜日

はり新のお料理  〜 箸袋 〜

●当店の箸袋には、大和名所絵図の街道風景をお借りしております。絵図の上には左右にひとつずつの詩が記されています




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絵図の左上には『花の陰 謡に似たる 旅寝かな』

貞亨5(1688)「笈の小文」の旅の途中、吉野の平尾村で芭蕉により詠まれました。「真蹟懐紙」には「大和の国を行脚しけるに、ある農夫の家に宿りて一夜を明かすほどに、あるじ情け深くやさしくもてなし侍れば」と前書きがあります。
『時は春、所は吉野。吉野の花に行き暮れて、たまたま宿を請うた見知らぬ農家の主に手厚くもてなされる。思えば、爛漫の花の木陰を宿とする今宵の旅寝は、なにか謡の中の旅人の趣きにも似て、まことに
               優雅である』 



一方、右上の漢詩は「鳥声非故國、春色是他郷」と記されています。「鳥の鳴き声を聞いて、故国を遠く離れていることを思い知るものである。また、春の訪れを感じながら他郷にある思いを深くする」との解釈でしょうか。

 奈良町から吉野へは電車で2時間少しかかりますが、春の吉野はとても魅力的です。

                → 吉野山桜開花状況

2016年4月3日日曜日

はり新のお料理  〜 大和いも入り おぼろ豆腐 〜

小さなお店ですが、店内に美味しい
お豆腐がいっぱい並んでいます
●大和伝統野菜のひとつ「大和いも」を加えた"おぼろ豆腐"をご紹介。東大寺転害門近く"きたまち豆腐店"さんの逸品です。
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●「かみつみち弁当」には奈良の食材を出来るだけ取り入れております。その中から今回は「大和芋おぼろ豆腐」をご紹介させていただきます。

 「大和いも」は大和の伝統野菜17種のひとつ。奈良県Webページには『大和の伝統野菜とは、戦前から奈良県内で生産が確認されている品目で、地域の歴史・文化を受け継いだ独特の栽培法法により「味、香り、形態、来歴」などに特徴を持つもの』と説明されています。→奈良県Webページへ 。Wikipediaによると、関東などではイチョウ芋を「やまと芋」と呼びますが、奈良県産の「大和いも」とは別品種らしいですね。→Wikipedia「大和いも」紹介ページへ


このリヤカーで行商へ
 大和いもは少し大きなものでは1,000円以上します。厚めに皮を剥いて当たり鉢で丁寧に当たると、非常に強い粘りと爽やかな山芋独特の香りが楽しめます。一つまみの塩を加えて油で揚げると最高に美味しいですね!

 きたまち豆腐店さんでは、この大和芋を卸して苦汁(にがり)をうつ直前の豆乳に加えるそうです。濃厚な豆の味に、大和芋の粘りと香りがアクセントになり、独特の食感と喉越しがたまりません。


 こちらのご主人は、午後にはリヤカーで行商に出かけています、豆腐ラッパを「ぷぅ〜〜ぅ」って吹きながら!少し強面な職人顔なので声をかけるのを躊躇しますが、実はとても真面目で気さくな人です。週末夕方には、ならまちをリヤカーで通過するので散策のお供に「豆腐ドーナツ」などいかがですか。

福岡、長野、東北産の大豆を用途に応じて
使い分けてるとか。







→きたまち豆腐店さんのウェブページへ