丹生川上神社中社へは奈良町から車で1時間20分 名阪国道の針インターから宇陀を通り南下して行きました。奈良町を出るときは小雨が降っていましたが、東吉野村に入る頃には陽がさしてきました。現在も晴れ男、晴れ女になりたい!と願いながら丹生川上神社に行く人がいるようです。ちなみに私は以前から"晴れ男"です。 |
●奈良には春日大社や大神神社のように、全国的に知名度の高い神社が数多くあります。一方、名前はあまり知られていなくても非常に格式の高い神社もたくさんあり、そのような神社のひとつが今回訪れた丹生川上神社です。実はこの神社、次のような凄い歴史を持ちます。
1,平安期には二十二社の一社に数えられた
(解りやすく言うと、国家の一大事の時に天皇が頼る
神社 "ベスト22社" に入っていた)
2,そんな格式ある神社なのに応仁の乱以降に衰退、
廃絶、江戸時代初期には場所すら判らなくなって
しまった
3,明治初期に丹生川上神社があった場所について議論が
始まる。その結果、まず下市町と川上村の神社が比定
されたが、その後に東吉野村の蟻通神社こそそれでは
ないかと。今では各々が下社、上社、中社に分かれて
水を司る神を祀っている。
4,"絵馬"発祥の神社といわれている(京都 貴船神社もそ
ういわれている。中世以降、丹生川上神社の役目は
貴船神社に変わっていったらしい。古くは馬を神様に
献上(生け贄)していたが、それでは負担が大きすぎ
るので藁や木で作られた馬になり、そのうち木に描い
た馬に変わったと。最初は雨乞いのための絵馬だった
ものが、いつしか願望祈願のための絵馬になったらし
い)
5,「神武天皇が兵の士気を高めるため川に入って占いを
行った際、彼らの運命を示した魚が鮎(あゆ)」とい
う話は有名だが、その占いを行った場所が丹生川上
神社前、高見川の"夢渕"と言われるところ。
6,現代でも「晴れ男」「晴れ女」になりたいと訪れる
人がいるらしい
丹生川上神社のある東吉野村は奈良県東部、三重県との県境にあります。人口約1700人、美しい山々と清流が魅力でニホンオオカミが最後に捕獲された村としても有名なところ。村のランドマーク・高見山は関西のマッターホルンと呼ばれ、冬場は霧氷が見られるというとこで沢山のハイカーが集まります。
村のHPには川遊びをする子供たちが画面いっぱいに写っていて、奈良市民には川遊びに行くなら絶対にココ!という人が多いほど「東吉野村 =川の恵み」とイメージが浸透している場所です。
丹生川上神社、東吉野村へは交通の便がよいとは言えませんが、チャンスがあれば是非訪れていただきたいところです。以下、神社とその周辺の様子を写真でご紹介させて頂きます。
神社に近付くと道端に"丹生川上神社"と書かれた 登りが眼に入ってきます。爽やかなアクアブルーです。 |
十津川村や天川村の神社と同様、自然に抱かれて 厳かで神さびた雰囲気ではありますが、どこか優しい 感じがします。東吉野村の山々は奥吉野に比べてそれほど高くないからでしょうか。神社前がひらけて風通しが良く、川の流れる音が心地よい。 |
御祭神は水神・ミヅハノメノカミ |
拝殿正面には水の恩恵を受ける関西電力、東京電力により奉納された絵馬ありました。昔は雨が欲しいときには黒馬を、雨がやんで欲しいときには白馬を実際に連れてきたようです。 |
拝殿右手にある「叶大杉」 幹に両手をあてて願い事を唱えると願いが 叶えられるという |
先に参拝されていた御婦人たちに、 ぜひ飲んで行きなさいと水を勧められました |
それほど大きな井戸ではありませんが、 すぐ近くに水面がありました 綺麗な水です |
備え付けのカップで井戸水を頂くことが出来ます 美味しい水だったので撮影前に飲み干してしまいました |
本殿の横には"相生の杉"がそびえます この辺りも立派な杉が多い |
境内を出て左に5分ほど歩くと吊り橋があります この真っ赤な吊り橋を渡って滝に向かいます |
神社で教えて頂いた"東の滝"まで来ました 決して大きな滝ではありませんが、 水量は非常に豊富です。条件がよければ光の加減で写真に龍神のような反射が映り込むようです。 |
神社前にある木津川、日裏川、四郷川の三支合流点。ここが"夢渕"と呼ばれる聖域で、かつて神武天皇が戦勝祈願の御神祭のお祀りをされた際に鮎が浮かび上がってきたと言われる伝説の場所。 |
夢渕の少し下流、神社駐車場のすぐ前です。ここも河原にも下りることが出来ます。とても綺麗な水です (水の透明度がわかるでしょうか)川に入りたかったのですが、オッサン独りで川に浸かっても絵になりません。 |
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