2017年10月3日火曜日

はり新の◎◎案内(三輪山登拝@大神神社)

●日本最古の神社、大神神社は本殿を持たず拝殿からご神体の三輪山を拝む原始信仰の形をとります。先日、そのご神体山である三輪山へ登拝に行ってきました。(登山ではありません、登拝ですよ)

* 上記のブログ題名を通常(はり新の観光案内)とするところを、今回は(はり新の◎◎案内)と書かせて頂きました。観光気分で三輪山に入ることは決して許されない、そんな雰囲気でした。
三輪山登拝口は狭井神社にあります。狭井神社は三輪の神様の荒魂(あらみたま)を祀り、その力強い神威から病気平癒の神様として信仰が篤い。境内の一角に三輪山登拝口があり、その正面に登拝申し込み口があります。代表者の名前と住所、携帯番号を専用用紙に書いて提出、鈴の付いたタスキを受け取ります。ロッカーを使えるので不要な荷物は預けた方が無難、持ち物は水、タオル、竹の杖、お賽銭だけで問題ないでしょう。竹の杖は長めのものを借りた方が良いと思います。入山するとトイレや給水設備はありません。約束事を守って敬虔な心で入山しましょう。

●大神神社で頂いた案内図に次のように記載されています
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『三輪山は高さ467m、周囲16km、面積350ha、全山が杉、松、檜に覆われ太古より神が鎮まる聖なる山と仰がれてきた。大国主神(おおくにぬしのかみ)が自らの魂を大物主大神(おおものぬしのおおかみ)の名で三輪山に鎮めたことが記紀神話に記されている。ご祭神の大物主大神は国造りの神であり、農、工、商業全ての産業開発、方除、医薬、造酒等人間生活全般の守護神で、三輪の明神さんとして、弘くそのご神徳が仰がれている』
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大神神社のHPには
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『三輪山は太古の昔より神さまの鎮まる神聖なお山で、禁則の山として入山が厳しく制限されてきました。近代になり、熱心な信者の方々の要望もあり、特別に入山を許可することとなり現在に至っていますが、もちろん三輪山への登拝は「お参り」が主眼であり、観光や一般の登山・ハイキングとは異なることに充分留意し、敬虔な心で入山いただきます。』
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と記載されています。受付で神職の方から水分補給以外の飲食厳禁、草木小石ひとつも持ち出し禁止、撮影禁止を告げられます。(お山で見たこと聞いたことは他言厳禁・・、とは言われませんでしたが、そんな雰囲気にも思えました)
三輪山登拝について(大神神社web siteへ)
登拝できない日が決まっています。入山登拝禁止日○1月1日〜3日 ○2月17日 ○4月9日 ○4月18日(午前 のみ) ○10月24日 ○11月23日 ○その他、天候により登拝が禁止になる日もあります

狭井神社の登拝受付口で申込書を書いて300円を添えて納めます。「三輪山参拝証」と書かれた鈴の付いたタスキと簡単な登拝ルートマップを頂きます。最初はチリン〜チリン〜という鈴音が気になるけど、そんな事を気にする余裕がないほどの急勾配が待っています。途中、白装束と裸足で登拝されている方が "忍者"かと思えるようなスムーズな足運びで足場の悪い石段を"鈴音を鳴らさずに!"追い越していかれたのが印象的でした。

入山前には自祓
作法は説明書きがあるので、それに従いました
出来るだけ竹杖を借りましょう
少し長めの方が良いと思います
大神神社の手水舎にも杖が用意されていますが
登拝口に用意されている杖が長くて丈夫なので
こちらで借りた方が良いでしょう
入山前に再確認。禁止事項がたくさんあります。基本的に信者さんが"修行"のために行うのが"登拝"のようです。決して信者さんの邪魔にならないよう注意しましょう。 

 さて、神職さんの注意を聞き、狭井神社のトイレをお借りして霊水を水筒に入れたら準備完了。自祓いしてから入山しました。

 お山に入ると暫くは階段が続きます。「本気で登拝する気持ち」と信仰心を問うように階段が続きます。階段を登りきると次は平坦な尾根道が続くのでここで息を整えます。その先の小さな丸太橋を渡ると、そこから先は小さな自然石を不規則に並べた足場の狭い階段を小川に沿って登ります。この辺りから登山とは異なる「修行」としての登拝の意味が少しずつ理解できます。参道には木々の根がはりだしているので常に注意が必要です。道の脇に注連縄で結界をはった磐座が数カ所あります。基本的に道は一本道なので迷うことはないと思います。この道を裸足で登拝する人は凄いなと考えていましたが、登山靴を手に持って裸足で下山する御夫婦とすれ違いました。二人の姿を見て自分も裸足で登拝してみようと思いましたが、普段の運動不足のためか既に膝ががくがくで、ここで靴を脱ごうとしたらそのまま姿勢で転げ落ちそうな気がしたので裸足はやめました。

 山で見たことを細かく紹介するわけにはいかないので、この先の説明は省きます。登頂しても素晴らしい景色が迎えてくれるあるわけではありません。頂上に着くと迫力ある武骨な磐座が正面にあるだけです。その磐座の後ろでは白装束で一心不乱に祝詞を上げていらっしゃいました。少し異様な雰囲気でもありますが、原始信仰のかたちを守る大神神社らしい良いところだと思います。(京都にも信者さんが聖地を守っていらっしゃるお山がありました。現在は観光地化してたくさんの観光客が集まる人気スポットとなり、信仰の聖地としての面影はありません。大神神社は今のままであり続けてほしいと思います)

 下りは不規則な石段や大きな段差により、膝に大きな負担がかかるので竹杖を上手に使いましょう。すれ違う登拝者とは挨拶を交わしましょう。女性ひとりで登拝されている方が多くて少し驚きました。

 我々夫婦はゆっくり登り1時間、慎重に下り1時間、合計2時間かけた登拝でした。山中では常に頭上を木々に覆われていたので日差しを感じることはありませんでした。そのためか急勾配の上り下りにもかかわらず、それほど疲労感を感じることなく気持ちよく帰路につくことが出来ました。もう少し大神神社のことを勉強してから、改めて登拝させて頂きたいと思いました。
 








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